2014/07/29

皇居外苑の自然(7月の終わり)

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 暑さの中、色のついた植物が少ないのですが、ヨウシュヤマゴボウ(通称ヤマゴボウ)の茎と実の色が目を惹きます。(桜田濠)
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 ツユクサの青もあちこちで見かけます。
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 ムラサキツメクサの下にはカメムシが。
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 触角の白い点がオシャレですね。
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 カメムシの種類は大変多く、ちょっと気を付けるとこんな種類にも出会えます。
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 チョウトンボが水辺を飛んでいました。
ヒラヒラ飛ぶ姿はとても涼しげです。
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よく見ると、ジャノメチョウの翅の端がギザギザになっています。168
 シジミチョウの翅も傷んでいます。
この夏の急変する荒天に、鳥や虫たちがどう身を守っているのかと心配していたのですが、やはりダメージは避けられないのかもしれません。
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 先週お伝えしたレースの模様が、濠の周りではこんなに大胆に作られていました。
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 レースの作者は私達です。
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 濠の外周の大胆な様子に、クズとシダレヤナギの綱引きがありました。
必死で絡まるクズを懸命に振り払おうとするシダレヤナギですが・・・。
クズの強さにはかなわなそうです。
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 大手濠ではスズメたちが揃って砂浴びです。
5羽いるのがわかりますか?手前の左のスズメは少し色が白いですね。
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 今一番よく聞こえてくるのはミンミンゼミの声ですがアブラゼミも、ヒグラシの声も聞こえてきます。このショットはアブラゼミです。翅が不透明なのが」わかりますね。

夏休みは皇居外苑に自然観察にお越しください。

2014/07/23

キノコの不思議

 関東でも梅雨明け宣言が出されました。
日本では、一年のうちで梅雨時期と秋がキノコの多い時期になります。
梅雨の間、皇居外苑でもいろいろなキノコが見られました。
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 芝生地でよく見られた小さいキノコがキシメジ科のシバフタケです。
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 白くて三角帽子のオキナタケ科のキコガサタケ。
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 ヌメリガサ科のオオヒメノカサもよく見かけました。

これらは腐生菌といい、植物や動物の死骸や排泄物を分解するといわれる菌類です。
腐生菌の中で、特に木材を分解する働きをしてくれるものを腐朽菌といいます。
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 タコウキン科のヒイロタケも腐朽菌です。
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 こんなに小さい腐朽菌もあります。ボールペンと比べてみてください。
アカキクラゲ科のツノマタタケです。

 そしてその他に、皇居外苑で大切な存在の松と共生関係を結ぶ外生菌根菌のキノコ達がいます。
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 一番目にしたのがテングタケ科のツルタケです。
これはまだキノコとしては赤ちゃん(幼菌)です。
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 他にアンズタケ科のアンズタケ。
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 イグチ科のチチアワタケもありました。

 キノコの本体ともいうべき地中の菌糸は、土の中で複雑な共生関係を築き、互いに栄養のやり取りをし、双方が栄えるように協力しています。
死骸や枯れ枝を掃除するだけでなく、菌根菌のように植物成長を助けたり動物の食糧になったりと、キノコは生物界の大切な存在です。
南米でプラスチックを分解するキノコが発見されたというニュースも!

 来年のこの時期に、皇居外苑ではキノコ観察会を予定しています。
キノコの不思議な魅力を皆で探っていきましょう。

2014/07/18

北の丸公園のセミ

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 梅雨明けを前に、すっかり夏らしい陽気が続いていますね。緑豊かな北の丸公園ですが、公園西側は特にたくさんの木陰があり、滝近くのベンチに座ってのんびり休憩されているお客様の姿が見られました。写真は樹林地で咲き始めたオニユリ。ムカゴがたくさんついています。
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 ニイニイゼミの抜け殻が、園内の至る所で見られるようになりました。特徴は他のセミの抜け殻に比べて小さく、泥をかぶっていること。木の下の方にある場合が多いので、是非探してみてくださいね。
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 大きなケヤキの樹で「チーーーーー♪」と鳴いているニイニイゼミの成虫。抜け殻同様、小さく可愛らしいセミです。
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 こちらはミンミンゼミの抜け殻。大きさはニイニイゼミの約3倍で2.5センチほど。アブラゼミの抜け殻よりも少し薄い色をしています。抜け殻で何のセミか見分けられるようになると楽しいですね。
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 「ミーンミンミンミー♪」の声を頼りにミンミンゼミを探していると・・・いました!お尻を上げ、翅を広げて一生懸命鳴いています。セミ(オス)が鳴くのはメスを呼ぶため。今年の夏もこれから沢山のカップルが誕生し、また次の命へとバトンを繋いでいくのですね。

2014/07/16

レースの模様

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 こんなにきれいなレース模様のような葉を見つけました。
残念ながら、この模様の作者を見つけられませんでしたが・・・。
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 葉の下に落し物がたくさんありました。
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 紫陽花の葉の上ではカナブンが食事中です。
カナブンは落し物をまとめてするようです。
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 ここにも食事の後のレースがあります。
落し物とレースの様子から・・・。
この模様の作者は、きっとカナブンですね。

2014/07/15

秋に向けて

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 始まったばかりの暑い日差しの中で、植物たちはもう更に先の季節に向けて準備を進めています。
こちらは春に黄色い花で楽しませてくれた馬場先小路の入口にあるサンシュユです。247
 クルクル巻いた葉は葉脈が並行で、ハナミズキも同じ、ミズキ科の特徴です。
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 密集した葉の陰を覗いてみると、ありました!これが秋に輝くサンシュユの実です。
細長くつやつやしていますね。
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 こちらは同じ馬場先小路にあるモチノキです。239
 サンシュユとは葉の様子も、実の形もつき方もこんなに違います。
それぞれの樹は、葉も、実も、いつ頃どんな色に変わっていくのでしょうか。
季節の移り変わりを、皇居外苑でお楽しみください。

2014/07/11

北の丸公園元気いっぱい夏の生き物

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 しっとりと潤った園内には、元気な夏の生き物たちがたくさん生息しています。園内四阿近くの小道を散策していると、コクワガタの姿を発見しました!
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 こちらに気がつくと、逃げるどころかゆっくり近づいて来ます。しばらく撮影に付き合ってくれたあと、再びもといた茂みへと帰って行きました。
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 下の池の近くでは、羽化直後と思われるアオスジアゲハが翅を乾かしている真っ最中。
動きが素早く、普段はじっくり観察することが難しいこのアオスジアゲハ。羽化を見つけたら触らずに優しく見守って下さいね。
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 ハナゾノツクバネウツギ(アベリア)の花の蜜を一生懸命吸うクロアゲハ。クロアゲハは園内でよく見かけられるチョウの一種。
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 写真はウチワヤンマ。黄色と黒のコントラストが目を惹きますね。
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 名前の由来は「腹部」にあたる先端の部分。ウチワ状になっているため、この名がつきました。ウチワヤンマそっくりなタイワンウチワヤンマは、ウチワの部分の黄色い模様がありません。それ以外はよく似ているので、見つけた場合はウチワに注目して下さいね。
 昆虫観察を行う際は、じっとしていると蚊が寄ってくるので服装は長袖長ズボンが良いでしょう。

ガイド付き散策へのお誘い

 協会では、毎月第4木曜日の午後に無料ガイド付き散策を開催しています。
(真夏と真冬の7・8・12・1・2月は除く)
数名のレディースガイドが、それぞれの得意分野を担当して苑内の歴史と自然をご案内致します。
6月26日に行われたコースの紹介です。
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 集合は楠公レストハウスインフォメーション前です。
本日のコースと歴史のお話。
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 楠正成像
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 二重橋
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 櫓(やぐら)や噴水公園の案内の後、東御苑をご紹介します。
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 昔の地図では・・・。
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 同心番所。
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 百人番所。
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 一つだけ葵の御紋の瓦があります。
ガイドを聴かなければ見逃してしまいますよね。
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 中雀門。本丸の表玄関です。ガイドさんの説明も力が入ります。
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 本丸近くでは、花の少ないこの時期に「モクゲンジ」の花が出迎えてくれました。
種子は数珠の材料にされるそうで、樹の周りに落ちていて見ることができました。
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 二の丸庭園の名残の花菖蒲前で解散しました。
皆様大変楽しまれたご様子。お時間のある方々は更に東御苑の散策を続けられるようでした。仲良しのお友達のグループで、お誕生日のお祝いにご参加くださった方々もいらっしゃいました。
 次回開催予定は9月25日です。ぜひお友達とお誘いあわせの上、楽しい皇居散策のひと時をお楽しみください。

《ガイド付き散策》
●毎月第4木曜日(真夏・真冬の7・8・12・1・2月を除く)開催
●当日13時より受付(予約はできません)
●13:30スタート(約2時間)
●集合場所:楠公レストハウスインフォメーション前
        (地下鉄千代田線二重橋前駅B6出口からお濠を渡り左へ)徒歩5分
●コース:皇居外苑(二重橋~東御苑を予定)
●定員:10名位まで
●雨天決行(荒天の場合は中止する場合があります)
●お問い合わせ:03-3231-5509 一般財団法人国民公園協会 皇居外苑

2014/06/30

ヤブカンゾウ

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 今、皇居外苑の堤塘で目を惹くのはヤブカンゾウです。中国から渡来したといわれるユリ科の花で直径は10cmはどのものもあります。ボリュームある八重咲は野の花とは思えない豊かさです。(桜田濠)
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 それとは正反対に小さく咲いているブドウ科のヤブガラシ。「藪枯らし」の意でどこにでも生え、巻きつき、植栽管理泣かせの植物です。でもよく見るとこんなに可憐な小さい花が。
貴重な蜂の蜜供給源でもあります。
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 2月20日のブログで紹介した「ムラサキツメクサ」が、草刈り後にまた花をつけ始めました。のびのびと茎を伸ばし、春とは違う様子をご覧いただけます。(凱旋濠)
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 その隣で頑張っているのが「ワルナスビ」です。北アメリカ原産の多年草。
可愛い花ですが、地下茎で増えて繁殖力が強く、茎や葉に棘があるため人間に嫌われてこの名がつけられました。(凱旋濠)
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 6月16日撮影のモッコクの蕾です。何とも愛らしい様子です。(楠公レストハウス近く)
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 もこもこしていた蕾が開きました。下向きに咲いているので花の一つ一つがよくご覧いただけます。ぜひ近くで覗いてみてください。

2014/06/24

きれいな丸い実

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 半蔵門のアオスジアゲハ。クスノキが幼虫の食草で一年に繰り返し発生します。都心に多い蝶でとても早く飛びます。
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 清水濠ではオシロイバナが咲き始めました。早いですね。アメリカ原産です。
夕方咲く花です。この撮影は午前中なので、きちんと生理通りにしぼんでいました。
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 平川門の前には白いムクゲがあります。木の橋によく似合います。
ムクゲは中国原産の落葉低木。韓国の国花です。
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 大手濠の和気清麻呂像近くではアカバナユウゲショウが一面に咲いています。アメリカ原産。明治時代に観賞用として移入されたものが野生化しました。本州中部~西日本に分布します。
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 シジミチョウが一生懸命に蜜を吸っていました。
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 楠公広場のタブノキです。
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 たくさん実がついているのがわかりますか?
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 よく見るともう黒く熟して鳥がたくさん集まっています。枝先の実がかなり無くなっています。
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 そういえば、芝生の上にこのベージュ色の固い丸いものが落ちていて「何だろう?」と考えていました。この写真で判明です。タブの実は鳥たちのお腹で運ばれ、消化できずに固い種が蒔かれていたのでした。
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 今落ちている丸い実はもう一種類あります。
ヤマモモの実です。赤く熟しました。
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 先週(16日)撮影のヤマモモ。まだ薄い色でキラキラ光り、魔法の実のようでした。
ヤマモモは私たちが食べても美味しい実です。
熟したとたん、あっという間に鳥たちに食べられてしまいます。

丸い実や樹の実に集まる鳥たちを、ぜひそっと観察してみてください。

2014/06/20

ネムノキの花

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 梅雨入りが発表されてから約2週間が経ちました。はじめのうちこそ雨の日が続きましたが、梅雨の中休みでしょうか、お天気に恵まれている今日この頃。日差しが強いのでベニイトトンボもちょっと木陰でひとやすみ。
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 園内休憩所近くの上の橋では、ネムノキの花が開花しています。夜になると葉が垂れ下がり、眠っている様に見えることからこの名になりました。
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 葉がよく茂る梅雨の季節に、鮮やかな色と幻想的な花の形は目に止まりますね。ピンク色の糸状のものは雄しべで、その中に紛れている白い糸状のものが雌しべ。ネムノキは美しいだけではなく、香りも良いのでお好きな方も多いのではないでしょうか。
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 緑いっぱいの北の丸公園は、都会の真ん中にありながら自然を満喫できる貴重なフィールド。園内のおしゃれなカフェ『ザ・フォレスト北の丸』でのんびりと休憩をはさみながら、是非園内散策をお楽しみ下さい。(写真左が武道館、右がザ・フォレスト北の丸です。)